2017年の3月に参加した台湾研修では様々な観光地を見て回ったが、ただ見て回るだけでなく、同行した教授からその歴史的背景や歴史的価値を解説しながら見学するという、いかにも「研修」らしい雰囲気だった。
研修初日に見て回ったのは、中正紀念堂だった。
台北駅でMRTに乗れば二駅で着く距離にある中正紀念堂だったが、これは「研修」、教授は「解説することがある。」と言い、台北駅から徒歩での移動を指示。
研修初日で移動の疲れもある中、教授の解説を聞きながらの移動は正直苦痛だった。
しかし、教授はそんな僕ら学生のことなどいざ知らず、話を続け、歩を進める‥‥
「国民党が〜」‥‥「蒋介石が〜」‥‥
俯きながら歩いて何分経ったのだろう、教授が一言。
「ここが自由広場、中正紀念堂です。」
衝撃が走った。
僕の目に飛び込んできたのは、だだっ広い広場とその広場を囲う巨大な建物。
どんよりとした曇り空も相まって、その雰囲気は厳粛で重々しいものだった。
台湾についてほとんど知らない当時の僕(今も詳しいとは言えない)にさえ、自由広場の持つ歴史や存在する意味の大きさが伝わってきた。
しかし、それだけではない。
本丸の中正紀念堂にはいると度肝を抜かれる。
写真では伝わりにくいが、この蔣介石像は6メートルを超える大きさがあり、日中は憲兵が微動だにせず見張っている。
「圧倒的威圧感」である。
像が作られた時に、彼がどれほどの権力を握っていたかをその歴史を知らずとも感じることができる。
蔣介石像があるフロアは、なんとも言えぬ緊張感で満たされ、自然と背筋が伸びる。
日本では感じられない雰囲気だった。
僕は中正紀念堂を訪れてから、「台湾」という小さな国のそこはかとない「強さ」とその歴史の「長さ」を感じた。
そして、この国についてもっと知りたいと思った。
もしこの中正紀念堂で何も感じなければ、台湾に関わりたいという気持ちは持たなかったかもしれない。
それだけ僕にとってはこの記念堂の見学は大きな衝撃だった。
ちなみに蔣介石像があるフロアの下には、蔣介石の遺品や彼に関する歴史を学ぶ資料がある。
台湾留学や台湾に興味を持っている方にとっては非常に見応えのある場所だと思う。
ただし、蔣介石や国民党は台湾史では非常に複雑な立ち位置でもある。
その歴史には多くの台湾人の犠牲が関わっているため、今現在も頻繁にイデオロギーの衝突の火種になっている。
見学する際は、その点を踏まえて行かれることをお勧めする。
今回は、「中正紀念堂」という台湾人にとっては決して明るくない歴史的観光地について書いた。他の台湾についてのブログでは、「日本人なら行くべきではない。」「暗い歴史」といったマイナスな評価をされていることも少なくないが、僕が中正紀念堂で台湾について興味を持ったことは事実なので今回おすすめさせていただいた。
あくまでも観光地としてのおすすめであって、僕の台湾について主義主張を含ませたものではありませんので悪しからず。
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