台湾ブームとタピオカブーム
昨今の日本における「台湾ブーム」。
側から見ても、すごい盛り上がり‥‥
日本で「台湾ブーム」が巻き起こることは、これから台湾で頑張っていきたいと思っている僕にとっても非常に嬉しいことだと思うし、
一過性の流行にならず、韓国ように「気軽に行ける外国」としてこれからもたくさんの交流が行われてほしいところ。
そんな「台湾ブーム」の代表格といえば、「タピオカジュース」。
東京や大阪の都市部ではこの1、2年で「タピオカ専門店」がたくさん出店されていることでも有名よね。
独特の食感や見た目が可愛いスイーツという特徴を生かして、女子高生や女子大生の心を掴み、「インスタ映え」とも相性抜群。
まあそりゃ流行るわ。
そして、その「タピオカブーム」を表すように、先日(5月28日)「マツコの知らない世界」(TBS系)でタピオカ特集が組まれていて、少し話題を呼んでいる。
今日はその番組を見た感想とタピオカに関して思っていることについて。
タピオカ文化を定着させたい??
「マツコの知らない世界」のタピオカ特集で登場したのは、「たぴりすと」という名前で活動されている現役女子大生の二人組。
一見、「イマドキの女子大生」って感じで「流行りに乗っかってるだけじゃないの」と思いたくなるのだが、
「タピオカ文化を定着させたい」ということをモットーに、日々タピオカについて研究されているらしい。
ただ、これがよく調べられている。
オススメのタピオカ専門店から店各々のタピオカの食感や大きさ、特徴まで丁寧に調べ上げられていて、
極め付けは、タピオカを吸い残さないためのコツをタピオカの特徴に合わせてまとめ上げていることには驚いた。
まさに目から鱗。
「本当にお二人は『タピオカ』が好きなんだな」と思わされる内容だった。
台湾人にとってタピオカとは‥‥
ただ、番組の中で一つ物議をかもしたのが「台湾人にとってタピオカは日常的に飲むもの」発言。
番組のテロップには「日本人にとってのコーヒー=台湾人にとってのタピオカジュース」とまで書かれていた。
お二人曰く、「台湾人は1日に平均三杯飲む」と。
この「台湾でのタピオカジュースの日常性」に関する発言はネットで疑問の声が上がったのだが、
台湾生活のご経験がある方や台湾人との付き合いがある方はお分かりの通り、
台湾人は想像以上にタピオカジュースを飲まない。
仮に番組で紹介されたデータが正しければ、台湾人の死因第一位は「糖尿病」だろう。
僕は甘党なので、留学生活で死ぬほどタピオカを飲んだけれども(僕に関するデータであればあながち間違ってない)、
よく台湾人の友人に「飲み過ぎは良くないよ」とマジレスされたものだ。
それこそ、僕が日本で友達にコーヒーを奢る感覚で
「タピオカミルクティー飲みたいから、ついでに君の分も買ってくるよ」と台湾人に言ったら、
「僕は無糖のお茶がいい」
と言われて無糖のお茶を奢らされたこともある。
台湾人にとって、タピオカジュースとはそのくらいのモノなのだ。
タピオカ好き=台湾好きではない
結果として「たぴりすと」のお二人は後日視聴者からの指摘を受けて、
釈明することとなったのだが、
だからと言って、お二人のタピオカに関する研究やリポートの信頼性が失われるかと言われれば個人的には違うと思う。
番組の中のレクチャーでもすごい量のデータを披露していたし、
彼女らのYoutubeチャンネルでも丁寧にタピオカの食レポをしていることがわかる。
何が言いたいかというと、要するに彼女らは「タピオカ」が好きなんだと思う。
批判しているわけではなく、「台湾好き」と「タピオカ好き」には違いがあるという事実。
そこを踏まえないと、お互い悪い印象になってしまう。
着眼点が違うだけで、双方どこかで交わるものだ。
ドリンクショップ文化
ただ僕個人の感想は、「タピオカ文化定着させてどうすんの?笑」といったところ。
というのも、台湾でタピオカジュースを飲む場所といえば「ドリンクショップ」だからだ
ドリンクショップとは、タピオカジュースから普通のお茶、果物ジュースまでたくさん取り揃えている台湾では多く見られる「飲み物屋さん」のことだ。
多くのドリンクショップがテイクアウト前提で、台湾ではどこにでもある身近な存在だ。
日本で外出している時に飲み物を買うといえば「自動販売機」や「コンビニ」だが、台湾では「ドリンクショップ」になる。
無機的でほとんど同じ商品しか売っていない自販機やコンビニよりも、「ドリンクショップの新鮮なお茶や果物ジュース、それにタピオカジュースを売っているドリンクショップの方が日本で流行って欲しいなと思う。
だから「タピオカジュースのみ」を定着させることにどれだけの意味があるんだろう??という疑問が残る。
タピオカ文化よりもドリンクショップ文化の方が定着させるべきでは?と個人的には思う。
ただ、着眼点が違うとはいえ、お二人の活動の延長線上には「台湾」があることには違いないので、タピオカ普及活動も頑張っていただきたいとは思う。
それじゃあ今日はこの辺で。
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